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サンパウロ市のバス利用者は混乱=予告なく時刻やルート変更

ニッケイ新聞 2010年4月24日付け

 サンパウロ市では路線バスの頻繁な時刻やルートの変更で、利用者に混乱をきたしている。23日付けフォーリャ紙によれば、昨年は1日平均13回の時刻変更、3回のルート変更を行ったのに、利用者への事前予告は積極的に行われておらず、未だに苦情が耐えない。
 ころころ時刻が変わると思ったらついには線が無くなり、公共交通機関の利用を諦めて自家用車で大学に通うことにした学生、また人づてに聞かなければ永遠にバスを待ち続ける羽目になっていた人もいるようだ。
 路線バスを管轄するSPTrans(サンパウロ市交通機関公社)の報告によれば、全1347線のうち、昨年廃止された路線は8%。多くの場合は代替路線が出ているものの、ルートが違うなどで乗車客に影響を与えた。時刻変更は4774回も行われている。
 変更、廃止の理由として、道路工事や利用客の少なさをあげているものの、利用客や運営会社の要求ではなく、市側の一存によるもの。技術的には正当でも、利用客への通知がままならない状態では致し方ない。
 カサビ市長は、同紙に対して「良くするためには、路線変更の数は普通」と語っている。