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レバノン移民=中東以外で最多集団=移民130周年で記念イベント

ニッケイ新聞 2010年4月27日付け

 1867年に時の皇帝ドン・ペドロ二世がレバノンを訪問したことがきっかけで始まったレバノン人ブラジル移民が、今年で130周年を迎えた。24日付けエスタード紙などが報じている。
 中東以外で最大のレバノン人社会が存在するブラジルへの移民は、ブラジル独立前の1880年に着いた第1陣に始まり、現在、子孫などを含めると本国の総人口よりも多い推計700万人が住む。
 中でもサンパウロ州に300万人、うち200万人が集中しているとされるサンパウロ市は、商業のシンボルである3月25日通り、機織業で財を成したジャフェット家の大邸宅、シリオ・リバネス病院、八つのクラブ、100件以上のレバノン料理店やバーなどを通して、移民の文化に触れることができる。
 1万400キロ平米ほどの小山岳地帯から渡った移民は、初期のゴム景気のもとの過酷な労働から、徐々に行商や服飾品販売など商売の素質を発揮したことで知られる。
 レバノン伯文化協会は130周年を記念し、写真展、講演会、展示会などをサンパウロ市で11月まで行うほか、記念切手や記念ロッテリアが発行される。ロディ・ブライス同協会会長は、「移民の中でも一番多くの犠牲を乗り越えた先人や子孫の貢献を評価する機会としたい」と話している。

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