ニッケイ新聞 2010年5月5日付け
中国上海で1日(ブラジリア時間4月30日)開幕の上海万博で、ブラジル政府は貿易拡大や投資引き寄せを狙う。「より良い都市、より良い生活」のテーマの下、189カ国、何百もの団体が出展する中、ブラジルは2千平米のブラジル館内に「ビジネス・ルーム」を設置するなどしてビジネス拡大の考えと4日付けフォーリャ紙が報じた。
ヴァーレ、エンブラエル、エレトロブラス社などの企業のほか、政府もAPEX(輸出奨励局)を通じて公的・私的投資の引き寄せや貿易取引をアピール。アレサンドロ・テイシェイラAPEX総裁は、特に「中国との関係を近づけたい」と発言。BNDES(社会開発銀行)も投資専門家を派遣している。
一方、Oi社への10億ドルの融資を決めたばかりの中国側は、ブラジルでの自動車工場建設や医薬品研究所の買収など、様々な経済分野に興味を示しているようだ。2008年の海外投資総額450億ドルのうち、対伯は2%未満。
4月30日のG1サイトは、伯館ではAPEX主催の「ブラジルへの投資」「発展のための水資源」をテーマにしたフォーラムなど、投資を促すビジネス・セミナーが目白押しと報道。作家のパウロ・コエーリョや漫画家のマウリシオ・デ・ソウザも駆けつける予定で、ブラジル国家館デーの6月3日は、サンバや歌手のショーも行われる。