ニッケイ新聞 2010年5月8日付け
サンパウロ市東部のブラデスコ銀行で6日、シャーガス病のため年金受給となったドミンゴス・ダ・コンセイソン・ドス・サントスさん(47)が、警備員に頭を撃たれ重体、別の男性もケガをするという事件が発生した。
7日付伯字紙などによると、年金受取りのため息子と共に銀行に行ったサントスさんは、回転ドアで止められ、警備員にペースメーカー使用者である事を説明。医師の証明書を見せても警備員が入れてくれないため、口論となり撃たれた。
弾は顔から後頭部に抜け、別の男性の顔にも傷を負わせたが、この男性が血を流しながら表に飛び出した時、巡回中で現場を通りかかった警官が警備員を逮捕。
サントスさんは近くの病院に運ばれたが、必要な機材がなく、数時間後に別の病院で手術を受けた。7日現在、意識不明のまま入院中だが、回復の見込みはないという。銀行側はサントスさんの家族への支援を約束したが、家族は電話番号を受取っただけだという。