ニッケイ新聞 2010年5月15日付け
今月17日から自動車運転免許取得の教習コースでの夜間運転が必須となるのに伴い、国家交通審議会は12日、実習課程の2割にあたる時間を夜間走行に当てなければならないと公表した。13日付伯字紙が報じた。
現在、自動車教習所での第1種自動車運転免許(50cc以下のバイクを含む)取得には、交通ルールに関する講義と計20時間の走行練習が義務付けられているが、今回の規定変更で、20時間中4時間は夜間走行と義務付けられた。
対象者は夜間走行が義務化される17日以降に実習課程を開始する者で、現在すでに同課程を行っている者に関しては適用されない。免許更新時も、夜間走行の実施は必須ではないと発表された。
今回の義務化は、運転免許を取得しても夜間の運転ができない人が多く、教習課程でライトの使い方や対向車の逆光現象などを学び、日中に比べ5割視界が悪くなるとされる夜間運転にも対応できるようにすることを目的とする。
ただし、ブラジルでは各地域によって昼夜の時間帯が異なることから、夜間の定義については、現在検討中とされる。
また、夜間走行の実施により、教習所側も開校時間延長による教官や警備員の配備が必要で、運営費もかさむことから、教習課程を受ける生徒側の負担も、現行の約700レアルが1割増しになると想定されている。