ニッケイ新聞 2010年5月15日付け
ブラジル国内約4割のシェア(今年4月現在)を持つTAM航空が、世界27航空会社による「スターアライアンスグループ」に13日、加盟を決めたことで全日空(ANA)と共同運航することになりそうだ。
各紙が報じたところによると、同グループの会合に出席するため来聖中の伊藤信一郎ANA社長が記者団に対し、9月にも週7便をロンドン経由で繋ぐ方向で調整していることを明かした。
成田―ロンドンはANA、ロンドン・サンパウロはTAMが運航する。他加盟航空会社同様、マイレージも獲得可能。
現在、成田―サンパウロ週2便の直行便を運航しているJAL(日本航空)が今年9月にも同路線を運休することを発表していることから、ANAの南米での存在感が強くなりそうだ。
TAMはブラジル国内40カ所、南米諸国に10カ国に加え、米国やヨーロッパの主要ハブ空港へ運航している。
07年に同グループからヴァリグが撤退して以来、ラテンアメリカ系航空会社の加盟社がなかったことから、同グループのヤーン・アルプレヒトCEOは、「南米への渡航者に競争力のあるサービスを供給することができる」と話している。