ニッケイ新聞 2010年5月15日付け
ブラジルの家族に会ってみたい―。現在、サンパウロに滞在中の藤永知嘉子さん(26、東京)が『神奈川丸』(1928年6月5日サントス着)で移住した山田キクノさん(故人、旧姓・藤永)の家族を探している。
キクノさんは山口県豊浦郡豊北町出身(現・下関市)で、藤永さんの祖父・亭助さんの姉。藤永さんの大伯母にあたる。
キクノさんがどの移住地に入植したかなど来伯後の詳細は不明。日本を発つときは、すでに結婚しており、子供も一人いたという。
文協ビル3Fにあるタッチパネル式の乗船名簿検索機で旧姓の「フジナガキクノ」を検索した結果、神奈川丸で来伯したことが分かった。
しかし、記念誌『在伯山口縣人 移り来て50年』の名簿によれば、同船唯一のキクノという女性は、「山本協の妻ヒサノの弟、藤本延一の妻キクノ」となっていることから、姓が山田ではない可能性もある。出身地は整合している。
藤永さんは、「祖父が存命の頃は、手紙のやり取りもあり、大伯母の孫にあたる人が日本を訪ねたこともある。情報があまりに少ないが、何とか消息が分かれば」と話している。
キクノさんの家族の情報をご存知の方はニッケイ新聞社(11・3208・3977/堀江)まで。