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高速鉄道構想リスクに=国庫からも出資準備

ニッケイ新聞 2010年5月20日付け

 約364億レアルの総工費がかかると見込まれるリオ、サンパウロ、カンピーナス間をつなぐ高速鉄道構想で、政府は社会開発銀行(BNDES)からも出資を行う意向を示している。19日付エスタード紙が報じた。
 いまだ正確な利用者数が予測できない高速鉄道プロジェクトにおいて、入札に参加する企業のリスクを軽減させようと、伯政府は乗客者数が定員を割った場合の赤字補填を確約する姿勢をみせている。
 政府は高速鉄道構想への関心を引こうと、現段階で予定する乗車券価格を発表。エコノミークラスの価格設定は、1キロメートルあたり50センターボ。全走行距離の511キロメートルでは255レアル50センターボ、リオ、サンパウロ間の乗車では200レアルとなる。リオ、サンパウロ間の移動での飛行機、バス利用者が高速鉄道利用へと流れることを見込んだ。
 日本、韓国、中国、スペイン企業などがBNDESの動きに注目しているが、伯企業側はいまだ入札に参加する気配はみせてない。国家陸路輸送庁(ANTT)により調整中の貸付条件は、確定的な入札規定書と同時に公開される予定。