ニッケイ新聞 2010年5月27日付け
09年に承認された法定アマゾンの土地売却計画用の土地価格表が改定され、2・99レアル/ヘクタールで購入できる所もあると26日付エスタード紙が報じた。
その土地に不法定住した既住者に公共地を廉価で売却するという〃テーラ・レガウ〃計画は、不法伐採撲滅のために考案されたもの。市街地から50キロ以上離れ、公道にアクセス出来るという土地の売却には、定住年数や広さなどに応じた減額処置もある。
計算上最廉価となったのは、アクレ州マノエウ・ウルバノの土地200ヘクタールを80%割引の600レアルで購入する場合で、20年の分割払い。支払開始は契約から4年後で年利1%という条件で、ヘクタール当たり2・99レアルで購入出来る事になる。
一方、マット・グロッソ州ノヴァ・ウビラタンの1350ヘクタールの土地は63万8820レアル、473・50レアル/ヘクタールとなる、年利6・75%で20年払いの条件だ。
54・5~83・4%までの割引があり、不法滞在者も僅かな経費で土地所有者になれるチャンスと農業関係者は大歓迎だが、環境保護を訴える人々は不法伐採がますます進むと懸念する。
こういった懸念に政府側は、登記もされてない土地の不法滞在者相手では不法伐採取締りも不可能だと説明。軍政時代の武力抑圧を恐れて同地域に逃げ込み定住した人などの関心を呼び起こし、経済力に応じた形の売却を行えば、正規の登録、不法伐採か否かの判断も可能となるという。