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文協=文化祭りに5千人=初来場者も〝ニッポン〟満喫=サンパウロ市文化イベントの一環に

ニッケイ新聞 2010年6月3日付け

 ブラジル日本文化福祉協会(木多喜八郎会長)の「第6回文化祭り」が5月16日、サンパウロ市の文協ビルで開催された。今年はサンパウロ市文化局が主催する芸術祭ヴィラーダ・クルツラウ(Virada Cultural)の一環に含まれたこともあって多くの非日系人客も訪れ、約5千人の来場者で賑わいを見せた。

 会場ではヤキソバやうどん、餅など恒例の日本食が販売されたほか、体育館で運動会、大講堂では音楽や舞踊のショーが行われ、来場者は各所を行き来して楽しんでいた。
 家族6人で来場したのはV・クルツラウに合わせてリオから訪れていたシモーネ・シャビエルさん(45)一家。V・クルツラウのテレビでの紹介の中で、初めて同祭を知ったそうだ。
 「リオでは日本文化に触れる機会がないから」と珍しそうに会場を見つめるシモーネさん達は、「初めて食べるヤキソバがとてもおいしかった」と感激した様子だ。
 同時に多くの来場者が溢れていたのは、折紙や切紙、マンガ、メイク、風呂敷の使い方などを学べるワークショップ会場。
 「見てくれ! 自分で作ったなんて信じられないよ」と自作の折鶴を指すのは、2人の息子をつれて参加したワグネル・サントスさん(44)。エンブー・グアスー在住で、運動会など日系のイベントには積極的に足を運んでいるそうだ。「自分の子供達にも日本文化を好きになって欲しい」と息子達と一緒に折紙を楽しんでいた。
 女性達の人気を集めていたブースは、アジア人向け化粧講座。日本のメイクを研究する講師のメイクアップアーティスト・茅野ルシアノさん(23、3世)が、「アジア人は目元の化粧に力を入れないと。ブラジル人と同じ化粧をしていては見栄えがしない」などと〃伝授〃していた。
 V・クルツラルの会場でもあった同祭には、午前中カサビサンパウロ市長も来場した。嶋尾ジョルジ実行委員長は、「宣伝の効果からか、今回は初めて訪れる非日系の来場者も多く好評だった。文化の普及につながれば」と、笑顔で語っていた。