ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 130レでもめて殺害に=不可解な両氏の取引き

130レでもめて殺害に=不可解な両氏の取引き

ニッケイ新聞 2010年6月5日付け

 5月30日夕方、エスタード紙に書評を投稿していた作家ウィルソン・ピント・ブエノ氏(61)がパラナ州クリチーバ市の自宅で首を刃物で刺されて殺害される事件が発生したが、3日同市で逮捕された容疑者のクレヴェルソン・シュミッチ(19)が犯行を認め、伯メディアのインタビューに応じた。4日付伯字紙が報じた。
 2人は、事件の2日前の28日に同市内のサウナ施設で知り合ったばかりだった。ブエノ氏が性行為(70レアル)と木造の家の取り壊し(60レ)を依頼し、130レの小切手でシュミッチを雇ったとされている。
 しかし、その後ブエノ氏がシュミッチに電話し、小切手を凍結したと伝えた。すでにガスボンベ購入に小切手を使用していたシュミッチは130レを払わせようとブエノ氏の自宅を訪れ、脅そうと持ち出した包丁で同氏の喉元を2度刺して殺害した。
 その後シュミッチは、同氏自宅から携帯2機とカメラを盗み100レアルで売買しており、「小切手分を取り返した」とコメントしている。
 ブエノ氏の遺族らは、同氏がシュミッチ氏を小切手で雇った事実を否定している。ブエノ氏の代表的な作品には「マール・パラグアヨ」や「ア・コピスタ・デ・カフカ」などがある。