ニッケイ新聞 2010年6月8日付け
4日にフィッシャ・リンパ法案を裁可したルーラ大統領が同じ日、選挙高等裁判所から5度目の罰金を科せられた。
5日付伯字紙によれば今回の判決は、5月1日にサンパウロ市で持たれた中央労組(CUT)の集会での発言が前倒しの選挙活動と見なされたもので、罰金額は7500レアル。前回の罰金判決後、現職大統領に相次いで科せられる罰金は深刻な問題と懸念の声も出ていた後の新たな判決だ。
一方、10月の統一選出馬者を確定、発表する各党大会が続く今月は、各地の選挙裁判所も違法宣伝の取締まりなどに多忙な月で、サンパウロ州、ミナス州、リオ州などでは、既に何件もの告発メールが寄せられ、罰金を科せられた州議員の名前なども報じられている。
また、大統領の裁可がおり、7日の官報にも掲載されたフィッシャ・リンパ法案は、現在、どの時点で発生した犯罪からが対象となるのかなどの司法判断待ち。今年の選挙からの適用されるのか否かを戦々恐々の思いで見ている政治家も多いはずだ。