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サンパウロ市カサビ政権に一波乱=右腕のモラエス局長辞任へ

ニッケイ新聞 2010年6月9日付け

 サンパウロ市交通、サービス両局長としてジルベルト・カサビサンパウロ市長政権を力強く支えてきたアレシャンドレ・デ・モラエス氏(41)が、両局長の職務を辞任する流れとなっている。8日付伯字紙が報じた。
 モラエス氏は交通局でバスシステムの統括や、サービス局では公共衛生の維持と市街地の外観整備に尽力していた。
 5月19日時点のインタビューでは「カサビ市長の意向に沿って、2012年まで同政権下で職務をまっとうしたい」とコメントしていたモラエス氏だが、ここ数週間でその方針は傾いているようだ。
 カサビ市長との関係は良好だった同氏だが、ヴェルゲイロ街で行われていたバイク専用道路設置工事の遅延やゴミ収集作業上の問題に対して、市会議員らから批判が飛んでいた事などが、辞職決意への引き金となったようだ。
 また、フォーリャ紙のインタビューの中で「市政はセントロ内の路上駐車を禁止するつもりだ」と発言した失態が批難を浴びた。同氏のこの発言は、後に当局により公式に否定されている。
 すでに、カサビ市長もモラエス氏の辞任を容認しているよう。次期交通局長には、先月まで都市インフラ局長を務めていたマルセロ・カルジナレ・ブランコ氏が就任し、サービス局長はルーベンス・シャマス・プロジェクト局長が暫定的に兼任する予定だ。