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娘を16年間監禁し強姦=実の父が8人産ませる=栄養失調、文盲の子供ら

ニッケイ新聞 2010年6月11日付け

 8日、マラニョン州ピニェイロ市の人里離れた農家で実の父親が16年以上にわたって娘を監禁し、強姦を繰り返しては8人もの子供を産ませていた事実が発覚した。10日付伯字紙が報じた。
 長年にわたる犯行が行われていた農家は、同州の首都サンルイス市から約340キロ離れたピニェイロ市の島にあり、ボートを使わなければ本土から辿り着けないその場所は、近隣の民家からも1キロ離れている。
 ジョゼ・アゴスチーニョ・ペレイラ・ビスポ容疑者(54)は当時12歳だった長女サンドラ・マリア・モンテイラさん(28)を16年間以上監禁し、性行為を強要していた。サンドラさんは7人の子供を産み、現在その子供たちは生後1カ月半~12歳。40日前に生まれたばかりの幼児は、養子として引き取られていた。
 ペレイラ容疑者はサンドラさんの妹にも性行為を強いて子供を1人産ませており、実の娘との間に少なくとも計8人の子供が産まれている。妹の方は、すでにペレイラ容疑者のもとから逃げ出したとされる。
 ペレイラ容疑者は子供たち全員に外出しないよう命じ、外部との接触を一切禁止していた。サンドラさんの娘である5歳の女児にも、性的虐待を行っていた事実が確認されている。
 サンドラさんの母親はペレイラ容疑者と結婚していたが、15年以上前に家族を捨てて家を出ている。
 近隣の住民たちは同一家の異変に気が付いていたものの、容疑者の復讐を恐れて口に出せなかったという。匿名の通報とピニェイロス市を巡回し怪しんだ保健局職員の連絡から警察の立ち入り捜査が行われ、事態の発覚に至った。
 犯行が行われていた民家は藁作りで、電気やガスが通っておらず、土とゴミで埋め尽くされていた。保護された子供たちは栄養失調で衛生状態が悪いほか、サンドラさん同様読み書きができない。コミュニケーション能力が弱く、中には聴覚障害を示す子供もいた。
 ペレイラ容疑者は、娘たちとの関係について「当たり前の事だと思っていた。家庭の中なら起こり得る」と、非を認めない発言をしている。
 2年前には、オーストリアでも実の父親が娘を24年間地下室に閉じ込め、性的虐待を行い7人の子供を産ませるという同様の事件が報告されている。

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