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対北朝鮮戦で思わぬ失点=「弱小チームに苦戦」=ドゥンガ監督も表情渋く

ニッケイ新聞 2010年6月17日付け

 サッカーW杯で15日午後3時半から行われたブラジルチーム第一戦の対北朝鮮戦は、2点を先行して勝利したものの、北朝鮮にも1点を許すという、今後の試合に不安を残す結果となった。16日付伯字紙が「弱小チームに苦戦した」と、一斉に批判を浴びせた。
 圧勝を期待されたブラジルだったが、前半は無得点という予期せぬ苦戦を強いられた。後半10分にエラーノのパスを受けたマイコンが右サイド奥からシュートを決め、27分にロビーニョの絶妙なパスを受けたエラーノが2点目をあげた。
 しかし、後半に油断を見せたブラジルは守備を崩し、終盤の43分に左サイドよりあがってきた北朝鮮のチ・ヨンナムにキーパーの目前からのシュートを打たれて得点を許すという苦い結末を生んだ。
 この試合結果にエスタード紙は、「予選Gグループ一番の弱小チーム(国際サッカー連盟の世界ランキング105位)との戦いで2対1という結果は、伯チームの守備の甘さを浮き彫りにした」と酷評。
 フォーリャ紙も、「W杯で伯チームがヨーロッパ、アメリカ大陸以外のチームに得点を許したのは06年大会の対日本戦に続く2度目となった」と懸念を表明した。
 伯チームのボール所有率は68%で、パスの回数は北朝鮮チームの191回に対し547回。相手ゴール際で26回のシュートチャンスに恵まれ、10回のシュートを放っている。
 得点を入れたマイコンとエラーノ、完璧なパスでゴールに貢献したロビーニョが評価された一方、今試合中4回のファールをおかしたルイス・ファビアーノ、不調から後半に交代となったカカーに不評があがった。気温マイナス2度という厳しい寒さが、選手らのコンディションにも影響したようだ。
 もちろんドゥンガ監督も試合内容には納得がいかない様子で、「我々は常に1点でも多くの得点を挙げたいと思っている。今回の結果には、私も選手らも満足していない」とコメント。次の対コートジボワール戦での挽回に期待がかかる。
 今後の伯チームの予選試合は、20日午後3時半から対コートジボワール戦、25日午前11時から対ポルトガル戦。