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サントス港取扱量が最高=インフラ設備追いつかず

ニッケイ新聞 2010年6月18日付け

 サンパウロ州サントス港は先月5月、創業以来118年間で最高となる月間取扱量895万9千トンを記録した。17日付フォーリャ紙が報じた。
 トラック2800台分の駐車スペースを備えるサントス港では、1日あたりのトラック入港回数は約1万4千回に及ぶ。昨年は、前年比28・4%増加となる7億2370万レアルの収入をあげ、1520万レアルをインフラ整備に投資した。
 今年1~5月間の取扱量は3654万4千トンに上り、昨年同期3121万トンの17%増し。内訳は、輸入が33・65%を占めるに対し、輸出が66・35%。その比率が46・91%対53・09%だった2001年に比べ、輸出量の割合が高まっている。
 輸出が好調な状況下、同港へのアクセス手段の81%はトラック輸送に頼っているため、海岸地域のバイシャーダ・サンチスタでは日々渋滞が起こっている。特に長い渋滞ができるのがサンパウロ市からサントス港へと通じるアンシエッタ街道だ。
 サンパウロ州交通局がサンパウロ市から同地域へつながる高速道の拡張を計画するほか、州港湾会社(Codesp)が経済活性化計画(PAC)の4億5700万レアルを投入して港湾付近の道路網整備を行っているものの、十分なインフラ設備の設置には時間がかかると業界関係者からは懸念があがっている。
 渋滞により輸送時間がかかることから、すでに鉄道へと輸送手段を切り替えている企業もあるようだ。