ニッケイ新聞 2010年6月19日付け
【既報関連】ブラジルで開催される14年のサッカーW杯会場として確実視されていたモルンビー競技場が候補から除外された事で、アウベルト・ゴールドマンサンパウロ州知事が17日に地下鉄拡張プランの変更を発表した。
18日付フォーリャ紙によれば、コンゴーニャス空港~モルンビー競技場間のモノレールより、サンジョアキン~ブラジランディア間の地下鉄6号線(オレンジ)の建設を優先するという。モノレール建設計画は継続するが、13年までに完成させる必要がなくなり、予定を変更したという。
6号線では、サンパウロ市が世界最大のコンベンションセンター建設計画を立てているピリツーバと、パルメイラスの競技場パレストラ・イタリアのあるポンペイアに駅建設の予定があり、W杯向けの経済活性化計画(PAC)資金の投入も可能だ。
ピリツーバのコンベンションセンターは、ホテルやショッピング、事務所ビルと共に、多目的型スタジアムを建設するという構想。ブラジルサッカー連盟(CBF)では、10億レアルという資金が集まり、3年以内に建設が終了するならピリツーバをサンパウロ市会場にしたい考えだという。
一方、必要ならパレストラ・イタリアも拡張可能と会場候補に名乗りを上げたパルメイラスは、収容人数を2万8千人から4万5千人に拡張する工事を7月に開始する。
ピリツーバのコンベンションセンター最寄り駅は6号線ジャラグアー駅で、パレストラ・イタリア最寄り駅はツリアスー駅。共に500メートルから1キロの距離だ。
地下鉄4号線のサンパウロ/モルンビー駅建設は従来の計画通り進められるが、競技場まで3キロ。500メートル先を通過するモノレールが最寄り駅となる筈だった。