ニッケイ新聞 2010年6月26日付け
「乾杯 今君は人生の大きな大きな舞台に立ち 遥か長い道のりを歩き始めた 君に幸せあれ~!」歌手平田ジョーの澄んだ歌声が熱気の中を響き渡る。
サッカーW杯南アフリカ大会、〃大きな大きな舞台〃でついに日本代表が本領を発揮した。24日に行われた対デンマーク戦に日本は3―1で快勝し、2大会ぶり2度目、自国開催以外では初の決勝トーナメント進出を決めた。
試合では前半に本田、遠藤が本会会でまだほとんどゴールシーンのないフリーキックを立て続けに決め2得点。後半ペナルティーキックから失点を許したが、終了間際、本田が今度は華麗なアシストを行い駄目押しの3点目が決まった。1試合3得点は日本のW杯最多得点。
午後3時半からの試合放送時間には、リベルダーデ区のポルケシン、ニッケイパラセホテルなどにこの日も応援者が集まり、日本の歴史的勝利に会場は沸きあがった。
カメルーン戦でもポルケシンで観戦した尾形慶子さんはサッカーファン暦40年のベテラン。この日もびっしりと全試合の結果などが書き込まれた公式ガイドブックを持参して観戦した。
「FIFAランキング、ガイドブックの事前評価なんて関係ない。日本は強い。決勝トーナメント進出は夢のような話で、ビールも美味しいです」と軽快に話した。
ニッケイパラセホテルではグローボTV、ラジオなどブラジルメディアも取材に訪れ、試合終了後興奮冷めやらぬ観戦者にインタビューを行った。
大のサッカーファンという歌手の平田ジョーさんは、前回のオランダ戦の際に公言したとおり日本の勝利を祝い自慢ののどを披露。「乾杯」熱唱に合わせ、その場は大合唱に包まれた。平田さんは「素晴らしい試合だった。これでまた楽しむことができる」と笑顔で語った。
日本は28日午前11時からベスト8を賭けパラグアイと対戦する。