コラム　オーリャ！

ニッケイ新聞　２０１０年６月２６日付け

　ブラジルで暮らす上で最も意識すべき観点は？　そんなブラジル人の考え方を図るアンケートが国連開発計画（ＰＵＮＤ）によって４千人を対象に実施された。昨月エスタード紙が取り上げた。
　記者の予想に反し、ランキング１位にあがっていたのは「他人の幸せ」。２位には「人類の幸福と自然の保全」が続き「個人の成功」や「自身の権力」といった回答は下位に。ブラジル人と接しながら、この結果には本心だろうかとどこか首を傾げたくなる。
　はたまた興味深いのは、「伝統」が「快楽」よりもやや上位にきたことで伯メディアが大きく驚いていること。日本でなら間違いなく「伝統」が先に来てしかるべきだと考えられるのでは。
　日本人との価値観の違いに気づきながら、この結果にはブラジル人の口の上手さが表れている？ようにも感じたのは気のせいだろうか。（裕）