ニッケイ新聞 2010年7月2日付け
住友商事が6月30日、ウジミナスの第三者割当を通じ、同社が立ち上げる鉱業子会社で4つの鉄鉱石鉱山を保有する「ミネラソン・ウジミナス」の資本の30%取得の意向を発表した。ウジミナス側からも発表された同件は8月末までに契約締結の見込みで、住友商事側の投資負担額は最大19億2900万ドルに達する可能性がある。
1日付伯字紙などによると、投資額中5億7900万ドル分は、リオ州イタグアイでの港湾設備建設許可がおりた時点でその30%、ミナス州セーラ・アズウでの他企業との提携が決まれば残り70%を投資というように、今後の条件次第で決まるという。
新興国の需要増で高騰する鉄鉱石の調達先拡大などを視野に置いた住友商事の投資は、最大負担額となった場合には3月期末の連結自己資本の約11%にのぼると見られる大型商談だ。
ベロ・オリゾンテに本社を置く予定の「ミネラソン・ウジミナス」所有となる4つの鉄鉱石鉱山の総埋蔵量は26億トンで、事業の主眼は鉄鉱石の採掘・販売と鉄道輸送となる。
「ミネラソン・ウジミナス」管轄下の鉄鉱石鉱山の現在の生産量は年間7020万トンだが、ウジミナス側は、2015年までに年間生産量を2900万トンに引き上げる計画で、41億レアルの投資を予定しているという。
「ミネラソン・ウジミナス」は立ち上げ当初から資本金45億~64億ドル規模の会社となる予定で、資本の50%以上はウジミナスが所有する事になっている。住友商事側では、提携企業の参加限度枠である30%の株式を取得し、鉄鉱石権益を獲得する意向だ。