ニッケイ新聞 2010年7月6日付け
工業移住者の沢口健一さん(71、北海道)が実体験を元にした小説『三年前からの手紙』(筆名=北斗健一)を書き、文芸社(東京)から5月に自費刊行し、日本国内の約300店で販売されているという。
1965年に移住してサドキンに一年、その後は、横川電機などで計器類の保守管理の仕事をやってきた。「もともと本に使用と思って書いた訳じゃないが、去年の9月に原稿を持って行った、ぜひ本にしないかと言われ、迷ったけど決断した」と沢口さん。
本の帯には「実母は姑たちのイジメに耐えかね、私を残して出て行った。やがてやってきた継母による精神的なイジメ。悩み苦しんだ末、ブラジルに移住した実体験をもとに、シカゴで孫が誕生するまでを描く」とのあらすじが紹介されている。
複雑な家庭事情から遺産相続問題に巻き込まれ、サンパウロ市で生まれた愛娘は米国で不法滞在・・・。娘は米国人と結婚し、孫が誕生するまでの実話を通して、「家族の絆とは」を問う作品になっている。
サンパウロ市の太陽堂、竹内書店でも販売中。