ニッケイ新聞 2010年7月8日付け
【既報関連】6月から行方不明となっているエリーザ・シルヴァ・サムジオさん(25)失踪事件で、事件への関与が疑われていた元愛人でフラメンゴのゴールキーパー・ブルーノ・フェルナンデス氏(25)とその友人ルイス・エンリケ・フェレイラ・ロモン氏らに、7日リオ法廷より一時的な逮捕令状が出された。7日付伯字紙が報じた。
エリーザさんは6月4日に友人にミナス州にあるブルーノ氏の農園を訪れると告げてから、同氏との間の子供とされる生後4カ月の息子を連れ消息を消した。男児は同州コンタージェンで同氏の妻ダイアーネ氏の友人宅で匿われているところを発見されている。
ブルーノ氏とその友人らがエリーザさんを殺害したという匿名の通報から始まった捜査では、同氏所有のワゴン車から見つかったサンダルやサングラスがエリーザさんの持ち物と確認されたほか、血痕が発見された。現在、その血液鑑定が進められている。
一方、ブルーノ氏の従兄弟(通称=J、17)の叔父と名乗る男性がリオのラジオ番組で6日、Jが自分にエリーザさん殺害に関与したことを話したとし、「ブルーノ氏は3千レアルで人を雇い遺体を処分させた。女性の遺体はバラバラに解体され埋められ、甥はブルーノ氏の家にいる」と発言。
番組放送後、リオ市警がリオのブルーノ氏自宅にいたJの身柄を拘束、7時間以上にわたる取調べの中でJは事件への関与を認めた。Jの供述によれば、ルイス氏とJはブルーノ氏のワゴン車を使用し、リオでエリーザさんと男児を乗せ2人をミナス州にある同農園まで運んだ。
Jは車内での口論からエリーザさんの頭部を銃器で殴りつけ出血させたと供述したが、殺害に関しては否定。エリーザさんは失神したが同農園に着いた時は生きていたと主張している。また、エリーザさんがすでに死亡していると断言しているものの、ブルーノ氏の事件の関与については一切触れていない。
エリーザさんの動行については、9日友人がミナス州内にいるエリーザさんから連絡を受けているほか、4日から10日の間に農園内にいるところを目撃されている。
エリーザさんの遺体捜索は農園内の井戸や近くの湖で行われたが、発見には至っていない。ブルーノ氏とルイス氏の身柄拘束期間は5日間。7日早朝警察がブルーノ氏の自宅に赴いたが同氏不在。7日14時半現在、ブルーノ、ルイス両氏共行方不明だが、ミナス州ではブルーノ氏の妻ら5人が逮捕されている。