ニッケイ新聞 2010年7月9日付け
サッカーW杯が開催された6月のインフレは0%で、前回W杯の時のマイナス0・21%に次ぐ低い指数を記録したと8日付エスタード紙が報じた。
政府の公式インフレ指数である消費者物価指数(IPCA)によるもので、5月には0・43%だったIPCAが0%に下がったのはW杯開催年の現象再現だという。
W杯開催月は消費者の関心がW杯に集中し、W杯関連商品以外の消費が落ち込むため全体の指数が下がるという一例は、5月に0・28%のインフレを記録しながら6月には0・90%のデフレとなった食料品で、アルコールやガソリンといった燃料や、車両価格もデフレを記録した。
また、W杯でブラジル代表チームが敗退した後はテレビ価格が7・8%も低下したとの報道もあり、W杯効果は予想もしないところで出ている様だ。
一方、1998年6月の0・02%、2002年5月の0・21%も、W杯開催月が上半期最低の指数を記録した例だが、6月のインフレ0%という結果に政策金利引下げを期待するのは無理らしい。
次回の通貨政策委員会(Copom)は今月20、21日開催の予定だが、市場関係者の間では、次回委員会でも政策金利引上げが続くとの見方が一般的だという。