ニッケイ新聞 2010年7月14日付け
サンパウロ市リベルダーデ区にもある大学入試受験対策の予備校運営や模試作成を手掛ける教育業界のアングロ・グループが、アブリウ教育グループによって買収されることが12日に発表された。13日付伯字紙が報じた。
アングロは2年前より売却交渉を行っており、今回の買収には、ほかにも新聞「フィナンシャル・タイムズ」を刊行するイギリスのピアソン・グループやスペインの出版社Santillanaが名乗りを挙げていた。買収額は公表されていない。
アングロは全伯316都市に予備校など484校を持ち、生徒数は21万1千人。アブリウも教育システム「SER」で350校を運営し、8万5千人の生徒を持つほか、教育出版を手掛けている。
今回の買収合併によりアブリウは今年度5億レアルの売上げを見込んでおり、ポジチーボに続く国内教育業界で第2位の規模の企業へと生まれ変わる。買収後も、2校の教育システムはそのまま続けられる予定だ。
アングロは1894年にポルトガル人の教育者アントーニオ・ゲレイロ氏によって創始された学校で、1930年にはUSP(サンパウロ総合大学)の入試に焦点を当てた最初の大学受験コースが創設された。