ニッケイ新聞 2010年7月16日付け
4~7月にかけて行われた統一選挙の支持率調査によると、18州では第一次投票で新知事が決定しそうな状況だと15日付フォーリャ紙が報じた。同紙が入手できた資料によると、23州と連邦直轄区の知事24人中18人は既に当選確実と見られているようだ。
同紙が掲載した資料によると、判断材料となった支持率調査は、4月12~16日のPhoenixから7月7~9日のMapaまで機関も時期も様々だが、アマパー、マラニョン、アラゴアスを除く23州と連邦区では、再選を目指す知事が16人、当確と見られる知事候補が再選組を含め18人という。
有権者数筆頭のサンパウロ州やミナス州、リオ州なども一次投票で決まると見られている例で、サンパウロ州では6月のIpespe調査で50%獲得の民主社会党(PSDB)ジェラウド・アルキミン氏が当確と見られており、17%の労働者党(PT)アロイジオ・メルカダンテ氏、12%の進歩党(PP)セウソ・ルッソマノ氏がそれに続く。
ミナス州では6月のVoxPopuli調査で41%獲得の民主運動党(PMDB)エリオ・コスタ氏が、アエシオ・ネーヴェス氏の後任で23%獲得のPSDBアントニオ・アナスタジア現知事らを抑えて当確と見られている。
また、リオ州では5月のUlrichPesquisa e Marketing調査で37%獲得のセルジオ・カブラウ現知事が、共和党(PR)アントニー・ガロチーニョ元知事らを抑えて当選と見られている。
PTのタルソ・ジェンロ元法相出馬の南大河州では、7月のIbope調査で39%獲得の同氏が29%獲得のPMDBジョゼ・フォガッサ氏らを抑え当選の見込みだ。
贈収賄事件で大きく揺れた連邦直轄区は、キリスト教社会党(PSC)ジョアキン・ロリス氏がPT候補らを抑えて当選すると見られている。
今回の統一選挙で目を引くのはPSDBが5期連続20年の政権担当となる可能性のあるサンパウロ州。知事選候補が2人のみのアクレではチアン・ヴィアナ氏優勢で、PTが4期連続して政権を担当する可能性がある。
現政権担当政党またはその連立党候補が当選しそうな州は、先の2州を含む18州。知事再選となりそうなのは、アマゾナス、バイア、セアラ、南マット・グロッソ、マット・グロッソ、パライバ、ペルナンブコ、リオ、セルジッピ各州だ。
現時点で当確も含めた支持率トップの人物が所属する政党別地図では、大統領選候補ジルマ・ロウセフ氏支持のPTとPMDBなどが制しそうなのは14州、同ジョゼ・セーラ氏を支持するPSDBと民主党(DEM)ならびにその共闘政党が制しそうなのは21州との数字も出ている。