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「世界の向こう側」での1年間=木島孝文さんデコで個展=22日から

ニッケイ新聞 2010年7月20日付け

 日本の文化庁新進芸術家海外研修制度でブラジル滞在中の画家、木島孝文さん(36、東京)が22日から8月22日まで、デコ画廊(R.dos Franceses,153)で2回目となる個展を開く。
 武蔵野美術大学大学院日本画コースを修了、現在同大日本画学科非常勤講師の木島さんは、昨年9月に渡伯し、サンパウロを中心に活動してきた。「パリに滞在した時と比べ、ブラジルでは生活のイメージがあり、人との付き合いも多かった。離れがたい気持ちです」と振り返る。
 セメントやタイルなどの素材に、日本画で使う胡粉や砂などを用いて作品を制作する木島さん。個展のタイトル「LA FACE CACHEE DU MUNDE」(世界の向こう側)には、ブラジルで過ごした一年間への思いがこもる。今回はブラジルの水晶や砂なども用い、2×10メートルの大作、デザイン画などを出展する。
 今回の作品は、自身の1000点からなるシリーズの500番目にあたる。木島さんは「折り返し点の作品を自分の生まれたところから見た遠い所に置くという目標が叶った」と話し、「難しく考えずに楽しんでほしい」と語った。
 22日は午後7時~10時。それ以降は午前10時~午後7時。問い合わせは同画廊(11・3289・7067)。