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聖母婦人会=恒例慈善バザーに1千人=手打ちうどんに舌鼓=佐藤初枝仕込みの本格派=「皆の助けがあってこそ」

ニッケイ新聞 2010年7月22日付け

 聖母婦人会(畑中アリッセ会長)が主催する恒例の慈善バザーが4日、今年もサンパウロ市のサンゴンサーロ教会サロンで盛大に行われた。1000人以上が訪れ、名物の手打ちうどんや草鞋サイズの天ぷらに舌鼓をうった。
 前日は午前8時から、青年会が手伝って800食分のうどんの手打ちが行われ、婦人会も稲荷や巻き寿司、五目寿司の下準備に奔走した。畑中会長は「教会は一つの家族。女性だけでは限界があるが、みんなが助けてくれるから実行できる」と強調する。当日は若者たちが積極的に給仕や料理を手伝い、汗を流すカリタス会修道女らの姿もみられ、総動員ぶりが伺われた。
 もっとも当日の数週間前から、有名な「聖母婦人会の福神漬け」の仕込みが一週間がかりで400キロも行われていたから、このバザーの影には大変な数のボランティアがいる。
 中矢キサさん(89、福島)は37歳の時、有名なコロニア料理研究家の佐藤初枝(故人)に誘われて入信し、聖母婦人会に入ってすぐに第2回バザーの手伝いをはじめた。当時のバザー実行委員長が佐藤初枝で、その伝統の味が継承されているという。昨年創立60周年を祝った同婦人会の創立期を知る数少ない草分けだ。「アリッセ会長は三世で、日本語も達者。素晴らしい後継者です」。
 タボン・ダ・セーラから来場した真里谷ドミンゴスさん(84、二世)は、「ここのうどんが美味しくてね、毎年来るよ。今年のも期待通りだった」と、佐藤初枝仕込みのコロニア伝統の味に太鼓判を捺す。
 テーブルに座っていた栗原豊子さん(83、二世)も、「リベルダーデの下手なお店のうどんより、ここの方が味がある。もう10年ぐらい食べにきている」と笑う。その手にはしっかりと福神漬けの入った袋が握られていた。
 なおバザー純益は、憩の園、ガン病院、希望の家、日伯司牧協会、サンゴンサーロ教会などに寄付される。
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 今年も日伯司牧協会主催のアパレシーダ巡礼が8月1日に行われる。往復バス代は25レアルのみ。「信者でなくても、誰でも参加可」とのこと。予約は電話(11・3106・8110、担当ベッチ)まで。