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金鉱採掘めぐり事件続発=カナダ企業との業務提携=元鉱動相のグループ絡む?=殺人、自殺にバス襲撃も

ニッケイ新聞 2010年7月27日付け

 パラー州南部にあるセーラ・ペラーダの金鉱採掘に関し、地元の鉱夫達の組合とカナダの企業が業務提携を結ぶまでの課程で、元鉱山動力相のエジソン・ロボン上議やその関係者が動いていた可能性があるばかりか、契約締結までには、殺人やバス襲撃などの事件が続発していたと25、26日付エスタード紙が報じた。

 ロボン上議が鉱動相を務めた08年1月から今年3月までの間に大きく進展した金鉱採掘再開計画は、カナダのトロントに本社を持つコロスス鉱業とセーラ・ペラーダの鉱夫達の組合(Coomigasp)が共同出資して開設した鉱山開発会社により採掘を行うというもの。鉱夫組合は4万人の組合員を有し、鉱山権も保持している。
 ところが、今年予定されていたルーラ大統領の同鉱山訪問は、直前になって中止されるという事態が2度続いた。大統領府によれば、設立された新会社は金鉱採掘による利益を全て手中に収めようとしており、ロボン上議らが推進している同計画は鉱夫達を苦しめるだけだというのだ。
 鉱動省鉱産局では、鉱夫達の取り分を増やすなど、コロスス社との業務提携内容の見直しを求めたが、現時点では何の改善策も示されていないという。
 問題の金鉱は元来はVale社が鉱山権を有していたもので、07年に、当時上議だったロボン氏の働きかけで、セーラ・ペラーダに金その他の貴金属採掘権を譲渡している。
 一方、セーラ・ペラーダの場合、契約内容に問題があるだけではなく、コロスス社との契約締結までに、殺人事件や鉱夫達への暴力事件などが数件報告されている事を26日付の記事で報道。
 その一つは08年5月に起きたコロスス社との契約反対派ジョジマル・バルボーザ氏殺害事件。同氏死後、ロボン氏の息のかかるヴァウデミル・P・ファルコン氏が指揮する鉱夫組合とコロスス社との契約交渉は大きく進展したという。
 また、09年に死亡したジョゼ・オルネジオ・デ・リーマ(通称ゼー・ダ・パダリア)、ヴァニア夫妻も、うつ病だったヴァニア夫人が夫を殺害後に自殺したという事で片付けられたという。
 またゼー・ダ・パダリアと旧知で、暴行などで起訴された人物もバスで鉱山に乗りつけたところ、入り口で銃撃され死亡。09年9月にコロスス社との契約締結にこぎつけたロボン氏腹心ジェセ・シモン氏の前任者で元市議、インペラトリス市長も勤めたダヴィ・アウヴェス・シウヴァ氏も1992年に殺害されている。
 当初51%の資本参加のはずだったコロスス社は、やはりロボン氏の息のかかる理事らの工作により、現在の参加率は75%まで拡大。セーラ・ペラーダ鉱山開発は、ロボン氏の選挙キャンペーンの重大な鍵の一つともなっているという。

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