6人殺害の容疑者逮捕=「神の声聞き」犯行に及び=野放しにされる犯罪者の実態
ニッケイ新聞 2010年7月27日付け
ゴイアス州で数年間にわたって投獄、釈放を繰り返しては強姦や殺人などの犯罪を行い続け、この1年だけで6人もの女性を殺害した男性が、20日ピアウイ州で再度逮捕に至った。25日付G1サイトで報道された。
その容疑者アダイルトン・ネイヴァ(31)が最初に逮捕されたのは、2000年7月のこと。妊娠7カ月の女性とその5歳の継子を殺害し投獄されたが、翌年2001年には同州の法廷により刑期は満期となったと判断され釈放された。
釈放されてもすぐに3人の女性を強姦したアダイルトンは、刑務所に逆戻りし41年以上の拘留を言い渡される。しかし、心理学者、精神科医によって精神異常でさらなる犯罪をおかす可能性があると危惧されていたはずが、逮捕から4年後の08年に出された鑑定書では、なぜか精神的安定が見られると診断されて日中の外出許可(セミアベルト)が下された。
こういった判断に疑問を抱いた伯メディアが、当時に連邦直轄区の市警や法廷に詳細を問い合わせているが、納得できる回答は得られていない。
日中の自由を得たアダイルトンは懸念されていた通り再度犯罪に走ることになる。昨年10月に逃亡し、2カ月後、14歳のアレサンドラ・ロドリゲスさんを殺害した。
その後の警察の調べで、アレサンドラさんが殺される10日前には、午前と午後で1日2人の女性が殺されていたことも明らかとなっているなど、この1年間で6人の女性を殺害したとされている。アダイルトンは全ての犯行において、武器は用いず絞殺している。
再逮捕後、犯罪に関し「神の声を聞きそれに従っていた」と供述しており、自身でもマリファナやクラッキの常習者で精神障害を患っていたと認め、「精神ケアが必要だ。刑務所を出ても、人を殺してしまう」と話しているという。
ゴイアス州では今年4月にもアデマール・シルバ容疑者が青少年6人を殺害し捕まったが、このケースも、すでに犯罪経歴があり一部の診断では精神異常が警告されていた容疑者に対し、同じく日中の外出許可が出ていたことによって起こったものとなる。
こういった事態に対し、検察側は「犯罪者への処罰が正しく行われているのかどうか、社会が見極めなければならない時期にきている」と懸念を示している。