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後部座席でも危機感を=シートベルトの着用守って
ニッケイ新聞 2010年7月27日付け
交通技術公社(CET)がサンパウロ市で行った調査によれば、前部座席でのシートベルト着用は普及しているものの、後部座席でのシートベルトの着用は10人に1人の割合でしか守られていないことが明らかとなった。26日付エスタード紙が報じた。
シートベルトの着用が義務付けられてから、前部座席での使用率は上がり、タクシー運転手で99%、バス運転手で98%。乗用車に関しても運転席で96・4%、助手席で92・9%と高い数値が示されている。
それとは対照に懸念されているのが、後部座席でのシートベルトの使用率の低さで、児童で28・4%、成人の場合には11・2%と極端に低い割合となっている。
しかし、実際に事故が起こった場合、事故発生時のスピードによっては、後部座席の人の荷重は1人あたり3トンにも増大されて前部座席に衝突する可能性があるとされ、運転席、助手席に座る人への大きな被害にもつながると、専門家は指摘している。
こういった走行中でのシートベルト未着用に対する罰金は自動車所有者に対して科されるが、昨年には14万6400件の違反が報告され、そのうち運転手以外の同乗者に罰金が科されたのは11・5%と少なく1万6800件となっている。