ニッケイ新聞 2010年7月31日付け
サンパウロ市モオカ区にあるサンパウロ州立移民博物館は改修作業が行われるため、8月2日から1年間閉館される。開館予定は、来年の8月。30日付伯字紙が報じた。
1998年開館の同博物館は、1880年代に建設され、到着した移民を8日間受け入れていた移民収容施設を作り変えたもの。約800冊の書籍や渡航に使用されたパスポート、写真などが保管されている。
今回、520万レアルをかけて屋根や外観を修復し、民族料理を提供するレストランなどを設けるほか、ブラジルに入ってきた移民に関する資料だけでなく、国外へ移り住んだブラジル人についての資料を加えて展示を新たにする計画がある。
サンパウロ州文化局でコーディネーターを務める歴史学者クラウジネリ・ラモスさんは、「二つの側面を持った博物館になるはず。過去の記録だけでなく、現在起こっている移民現象も伝えていくことができる」と説明している。
閉館期間中の移民者リストへのアクセスは、サイト(www.memorialdoimigrante.org.br)、または電話(11・2692・1866)まで。