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イラン女性に亡命先提供=ルーラの申し出喜ぶ家族

ニッケイ新聞 2010年8月3日付け

 ルーラ大統領が7月31日、石打の刑が決まり国際社会から救命嘆願が出ているイラン女性サキネー・モナマディ・アシュチアニさん受け入れを申し出た事が、国際社会で話題になっている。
 1、2日付伯字紙などによると、43歳で2人の息子がいるサキネーさんは、夫の殺害に関係した容疑で2006年に投獄された後、他の男性と関係があったとして99回の鞭打ちを受けた上、石打による死刑宣告も受けていた。
 これに対し、ルーラ大統領は31日、パラナ州クリチバで、イラン当局の判断を批判する権利はないが、「一国家が人の命を奪う事も正当化されるべきではない」とし、サキネーさん受け入れの用意がある事を友人でもあるアフマディネジャド大統領に電話で話すと約束した。
 ウラン濃縮問題での仲介などで友好的な姿勢をとり続けるブラジルからの提案は、これ以上国際社会との摩擦を起こしたくないイランにとって渡りに船。サキネーさんの息子で国家公務員でもあるサヤド氏はルーラ大統領の申し出を聞いた直後に電話をかけ、母親の件は今週中にも結論が出る筈だと連絡してきたという。