ニッケイ新聞 2010年8月3日付け
松柏学園と大志万学院と姉妹校提携する千葉県君津市の小櫃小・中学校から、訪伯使節団一行10人が7月26日に着聖した。
ホームステイや、林間学校、クラブ活動への参加、サッカー場、移民資料館見学などを行ない、8月からは午前中に同校でポ語などの授業を受け、学生同士で親交を深める。帰国は6日の予定。
石井敏弘同中学校校長によれば、日伯間の交流が始まったのが1973年。訪伯団は今回で17回目を数える。
団員たちは37年になる提携の歴史を勉強し、ポ語での挨拶、日本の歌も数曲覚えてきた。ブラジルで学生たちの前で披露する予定だ。
副団長の小倉安津子さん(中2)はお姉さんが元団員で、ブラジルでの体験を聞き興味を持った。「姉に友達が多くできると聞いた。(学校での)クラブ活動などで交流を深めたい」と期待する。
「訪日団として1日自宅にホームステイした友達にもう一度会いたかった」と話すのは金森綾佳さん(中2)。将来の夢は海外で通訳の仕事をすること。友達との再会のほか、学校でのポ語の授業が楽しみだという。
小学生、田辺拓真くんのお兄さんも元団員。「(兄などから)話を聞き、行ってみたいと思いました。不安、恐いと思うことはありません」ときっぱり答えた。
同中学校社会科講師の大沢政明さんは「何でも自分の目で見ることが大切。感じたこと見たことを帰国後、生徒たちに伝えたい」と話す。
「(同中、小学校には)引っ込み思案な子が多いんです。幸いにも言葉が通じる仲。小さな町から大きなブラジルへ来て、違いを知り、大きな大人になって欲しい」、石井校長は小さな団員たちへ期待を寄せた。