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GOL便全伯で大混乱=1日だけで4万人に影響=乗務員の超過労働が原因に

ニッケイ新聞 2010年8月5日付け

 全伯の空港では7月30日から連日、大手航空会社GOLの国内便で運行の遅延・キャンセルが続いており、ピークを迎えた2日には4万人の利用者に影響が出たと推測される。GOLでは乗務員らに航空法で規定される以上の超過労働を強いていた可能性もあり、ANAC(国家航空庁)はその運営体制に違反がなかったか調査に乗り出した。3、4日付伯字紙が報じた。
 運行の変更は7月30日から相次ぎ、混乱のピークを迎えた2日は、午前0時から午後10時までの間に全伯で航行する784便中、12・6%の99便がキャンセルされ、408便(52%)に遅れが生じた。
 GOL側は影響を受けた利用者の正確な人数を発表していないが、運行予定便の本数とその乗客数から、2日には少なくとも4万人に被害が出たと考えられている。
 サンパウロ、リオ、ブラジリアなどの空港では十分な説明もないままに取り残された利用者が続出し、食料の支給やホテルの手配といったGOL側の対応も遅れるなど混乱が続く。リオのトム・ジョビン国際空港では、2日未明にプロテストも起こされた。
 GOL側は混乱が生じた原因として、休暇終了間際の利用増加と、乗務員の不足や勤務時間調整の問題を挙げる。ジェット機内での勤務は航空法で月85時間までと定められており、その限度を越える恐れがあることから予定されていた便のキャンセル、遅延が行われたという。
 航空組合(SNA)へのGOL乗務員からの苦情は2~7月間に5倍に増えており、セルジオ・ジアスSNA局長も「4晩連続して搭乗していた乗務員もいる」と勤務体制の欠陥を懸念する。給与や労働条件の改善を求める従業員らは、現行のままいくなら今月13日にストライキを行うと通告してもいた。
 一方、乗務員らの労働委員会によれば、7月にANACに提出された労働条件に関する346件の苦情のうち9割以上がGOLに関するもので、ANACがその状況を見過ごしていた点も批判されている。ANACは乗務員の勤務時間や運行スケジュールの報告書の提出を求め、その運営体制に違反がなかったかどうか調査を進めていく。
 GOLはいまだ、今後の運行の正常化について目処が立っていないと回答しているが、3日になってようやく、収容人数の多い旅客機の導入や従業員らの勤務時間の調整を図り、混乱に対処することを発表した。

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