ニッケイ新聞 2010年8月6日付け
労組間社会経済調査・統計所が行った調査によると、7月のセスタ・バジカ(基本食料セット)価格は17州都中16州都で値下がりと4日付G1サイトなどが報じた。大半の都市では3カ月連続の値下がりだという。
セスタ価格を引き下げたのは、全17都市で最大41%値下がりしたトマトや、15都市で最大26%値下がりした砂糖の他、ジャガイモなども値下がりしている。
セスタ価格が唯一上がったのはベレンで、値上り幅は0・05%。値下がり最高はリオの6・6%で、ベロ・オリゾンテ5・86%、クリチバ4・86%、フロリアノポリス4・75%などが続いている。
セスタ価格が最も高かったのはサンパウロ市で、3・89%値下がり後も239・38レアル。最低のアラカジュ(181・04レアル)とは30%近い差がある事になる。
一方、セスタ価格などをもとに同調査・統計所が試算した理想の最低賃金額は、現行の510レアルの3・94倍にあたる2011・03レアル。食費の他、住居費、保健衛生費、交通費、教育費、被服費、娯楽費などを加味したものだ。
最低賃金に占めるセスタ・バジカの比重は45・37%で、6月の48%より縮小。セスタ一つを購入するために要する労働時間は91時間50分になるという。
今年の累計としての価格は、17都市中、ブラジリアで0・47%、リオで0・12%値下がりしたのみ。値上り幅が大きかったのは、レシフェ17・23%、ゴイアニア12・63%、ナタル12・29%など。
多くの都市で価格が低下したセスタ・バジカだが、気候変化に伴うロシアの不作で世界的に小麦や関連製品値上りの兆候という最近の記事の影響がいつ出るかも気がかりなところだ。