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大統領選公開討論会開かる=セーラとジウマに2極化=候補者は4人参加するも=今回は腹の内探り小手調べ

ニッケイ新聞 2010年8月7日付け

 5日夜、バンデイランテス局主催のテレビ公開討論会(デバッテ)が行われ、大統領選に出馬表明している候補者中4人が参加した。6日付伯字紙によれば、支持率調査でトップを争うセーラ、ジウマ両候補に発言が集中したが、初回でもある今回は、腹の内を探り合う小手調べ的色合いが強かった様だ。

 公開討論会参加者は、民主社会党(PSDB)ジョゼ・セーラ、労働者党(PT)ジウマ・ロウセフ、緑の党(PV)マリーナ・シウヴァ、自由社会党(PSOL)プリニオ・デ・アルーダ・サンパイオの4氏。2時間に及ぶ質疑は、4ブロックに分けて行われた。
 大統領就任後直ちに取り組むのは治安と教育、保健衛生のどれかという質問が全員に向けられた第1ブロック。プリニオ氏が、質問には直接答えず「社会格差をなくす」と言えば、マリーナ氏は「3者を分け隔てる事は出来ないがあえて言うなら教育と保健衛生」と返答。セーラ氏は「3部門とも大切で各部門毎に目標を立てている」と具体的数字を挙げると、ジウマ氏は「政府たるもの、どれも同等に扱うべき」とした上、教育の質の向上とそのための教員養成案を披露した。
 各ブロックでの質問や回答では、様々な数字が出、問題の指摘もなされたが、全体的には、ドシエー問題など、世間を騒がせた問題にはあえて触れず、腹の探り合いをしながらの小手調べ的色合いが強かった事だ。
 討論会を見ていた学者らは、政権交代後に直面しそうな政治や経済の問題について突っ込んだ討論がされておらず、相手を自分の得意な分野の話に取り込もうとする姿勢が目立ったと指摘。全体としては、公開討論に不慣れなジウマ氏やマリーナ氏が躓く場面が多く、セーラ氏に一日の長の感があったという。
 ルーラ政権とカルドーゾ政権の差を指摘しようとするジウマ氏に、「政治はバックミラーを覗きながらするものではない」と答えたセーラ氏に対しては、将来に目を向け、前向きに取り組む姿勢を見せたといった評価も出た一方、支持率調査で1%を占め、80歳のプリニオ氏は、冗談で笑いを誘うなど場慣れした老練政治家としての貫禄を見せたようだ。
 一方、始めのうちは緊張してしどろもどろだったジウマ氏も、参謀達の助言を受けた後は滑らかな返答も出始めるなど、今後の討論会の差は、政策の差となる事を期待させる要素も。
 各候補が所属する政党関係者のブログへの書き込みは一様に自党候補を褒め他党候補を批判するもので、公開討論で他候補に大きく水を開けた候補者は出なかった。
 なお、討論会開始後20分の視聴率は、リベルタドーレス杯準決勝の31%に対し、3%。同時間帯の平均視聴率6%をも下回った。

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