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年配者優先だった09年=危機乗切りに経験求めた?
ニッケイ新聞 2010年8月7日付け
6日付伯字紙によると、09年の正規雇用は4・5%増えたが、16~17歳の青年の雇用は1・5%増、16~24歳でも4・07%増に止まったという。
これに対し、雇用が増えたのは50歳以上の労働者で、同年代の正規雇用は08年の29万7909人から32万620人にと15・11%増えている。
09年は国際的な金融危機の影響がまだ残っており、労働省は、企業側が経験の浅い労働者から解雇した可能性を指摘。困難な状況下で、経験の豊かさや熟練度が求められたといえそうだ。
若年労働者の就労の場を増やす事を考える政府としては、政策に反する動向だったといえるが、現政権の技術者養成プログラムなどへの投資は、カルドーゾ政権より小さいとの指摘もある。
就学年数と共に教育レベル向上や専門職養成などに力を入れなければ、学歴はあっても実力がないという若年労働者への偏見は消えそうもない。