ニッケイ新聞 2010年8月11日付け
景気回復に伴う電力消費拡大と水力発電用ダムの貯水量不足で、7日の火力発電量は過去最高の6118メガワット(MW)に達したと10日付フォーリャ紙が報じた。
7日の火力発電量は、同日総発電量5万379MWの12・14%。降水量が平年より少なく、南東伯と中西伯の水力発電所ダム貯水量が02年以降最低の水準となった事と電力消費拡大で、火力発電量を増やさざるを得なくなったものだ。
水力発電所のダム貯水量が減った時の火力発電量はここ数年増加傾向にあるが、消費者には、火力発電増加で電気料金値上げの可能性も高まるのが気がかりだ。
7月の火力発電量は1日平均4005MWで、前年同月比134%増。7月の消費電力が前年同月比8・8%増であった事からいえば、火力発電の比重の高まりは需要の伸び以上といえる。
ダム貯水量が減ると水力発電の経費も高くつくようになる上、火力発電への依存率も高まるが、7日稼動の28火力発電所中、11は政府の判断で火が入れられた。
一方、ウルク~コアリ~マナウス間に天然ガス用パイプが敷設されながら、北伯での天然ガス発電が遅れている事による損失は10億レアルと9日付エスタード紙。発電源変更の遅れによる経費も料金から徴収される。