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各地でテレビの公開討論=14州とDFの知事選候補=特定者に集中砲火の州も=選挙放送は17日から

ニッケイ新聞 2010年8月14日付け

 10月3日投票の統一選挙に出馬した知事選候補の多くは12日、バンデイランテスグループ主催の公開討論会に参加し互いの政策アピールなどを行った。13日付伯字紙によれば、12日にテレビの公開討論が行われたのは、サンパウロ州やリオ、ミナス、南大河、北大河、ゴイアス、アマゾナス、パラナ、サンタカタリーナ、エスピリトサント、ペルナンブコ、トカンチンス、マット・グロッソ、バイアの各州と連邦直轄区(DF)だった。

 ボーリス・カゾイ司会のサンパウロ州は、元州知事で事前調査でもトップの民主社会党(PSDB)アルキミン氏を、他の候補5人が集中攻撃。
 労働者党(PT)メルカダンテ氏や進歩党(PP)セルソ・ルッソマノ氏、社会党(PSB)パウロ・スカフ氏、自由社会党(PSOL)パウロ・ブファロ氏、緑の党(PV)ファビオ・フェウドマン氏が、PSDBが政権担当の16年間、教育や治安、保健衛生、交通網整備などでは十分な成果、改善が見られていないと批判すれば、アルキミン氏は、PTとマルフ派(PP)はネクタイまで揃えて共闘を組んでいると逆襲する。
 高速道路通行料の高さへの批判には、セーラ大統領候補同様、サンパウロ州道の整備は国道整備を凌駕と切り返し、暗黙の内に連邦政府を批判するなど、アルキミン氏の安定感が際立ったとの印象を持った学者もいたようだ。
 また、民主運動党(PMDB)のカブラウ知事が再選を目指すリオ州では、共和党(PR)フェルナンド・ペレグリノ氏、PSOLジェフェルソン・モウラ氏、PVフェルナンド・ガベイラ氏が知事に集中砲火。夫人が州のコンソーシアムで弁護士として働いている事への批判なども受けた知事は、コントロールを失って司会者に詫びる場面もあったが、ペリグリノ氏はガロチーニョ元知事がフィッシャ・リンパ法のせいで出馬できなくなったから出番が回ってきたなど、相手への応酬も忘れなかった。
 エリオ・コスタ元通信相(PMDB)ら候補者7人中5人が参加のミナス州では、「当選したら(業務の大幅遅れなどの責任を問われて罷免された)元郵便公社理事長を州政府要員として起用」とのエリオ発言を、アエシオ氏後任のアナスタシア知事(PSDB)が批判する場面も見られた他、二極化した選挙戦を批判する声も出た様だ。
 各州各様の政策アピールや非難応酬もあった公開討論は、各候補の人柄や政策などを知る良い機会。17日から始まる、火、木、土曜の午後、25分ずつ2回の無料選挙放送での各大統領候補の持ち時間は、PTのジウマ・ロウセフ氏10分38秒、PSDBのジョゼ・セーラ氏7分18秒、PVのマリーナ・シウヴァ氏1分23秒、PSOLのプリニオ・サンパイオ氏1分1秒などとなっている。