ニッケイ新聞 2010年8月20日付け
JICAボランティアの新調整員として江川由美ボランティア班長(50)が着任し、吉田憲同ブラジル事務所次長と共に13日挨拶に来社した。
調整員はボランティア要請受付、選考、配属先の巡回、帰国後の相談まで、2年の活動全般を支える存在。ブラジルでは現在過去最多の80人の日系社会ボランティアが活動している。
江川さん自身、34歳の時に開発青年としてボリビア・ラパス日本人会で3年間団体事務に携わった。その後、エルサルバドル、ドミニカでも調整員を勤め、このたびブラジルでの勤務となった。
実は根っからのブラジル好き。「人生が決まった」という出会いは高校3年の夏に聞いたボサノバ。「ポルトガル語の響きが素敵」と新設された大阪外国語大学のポルトガル・ブラジル語学科に飛び込んだ。
卒業後は日本で日系ブラジル旅行社に10年勤めたが、短期間の出張のみで、ブラジルへの思いは募り、ボランティアを志願したという。
江川さんは「初心を忘れず、これまでの経験を踏まえて、広いブラジルの国に散らばるボランティアたちの現場をできるだけ回ってみたい」と抱負を語った。
吉田次長は今後の江川さんの働きに対し「経験豊かで、日系団体、JICA事業への理解も深い。戦力になってくれるでしょう」と期待を寄せた。