ニッケイ新聞 2010年8月21日付け
英国チーム、チェルシーへの移籍が騒がれていたサントスFCのネイマール(18)が、19日サンパウロ州サントス市内で開かれた記者会見でサントスと2015年までの延長契約を結んだことを発表し、「今はサントスのことだけを考えたい」と力を込めた。20日付伯字紙が報じた。
今年のサンパウロ州選手権やブラジル杯でのサントス優勝にも大きく貢献したネイマールに在籍を求めるクラブ側と、息子の将来を考える両親との間で交渉は難航。ペレやブラジル代表監督マノ・メンゼス氏からもブラジルでの活動を薦める直々のアドバイスがあったことも、決定を左右したようだ。
クラブのルイス・アルヴァロ・デ・オリベイラ会長、父ネイマール・ダ・シルヴァ・サントス氏が同席した記者会見で、ネイマールは背番号11番の新たなサントスのユニフォームを着用し笑顔。ルイス会長は、「新たなサッカー伝説が生まれるのを確かめてほしい」と喜びのコメントを口にした。
同クラブのアンドレやウェスリーはヨーロッパクラブへの移籍を決めたものの、ネイマール自身はサントスでの活動を懇願。移籍の決定は両親らの判断に委ねられていたようだ。今回の決定に満足するネイマールは、「お金で幸せは買えない」と強調、「僕の決断が他の選手も出身チームに残ることを考え、国内でゴールを重ねることにつながれば」と話した。
新たな契約の中でサントスが提示した違約金は、7870万レアルから1億140万レアルへと引き上げられた。