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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2010年8月21日付け

 あの「友愛」前首相は、オバマ大統領との初会談で「トラスト・ミー」とか言ったらしいが、米での核安全サミットでは相手にもされず公式会談もできなかった。これをとらえてワシントン・ポスト紙は「最大の敗者」と酷評したが、あの普天間基地の移転にしても二転三転ばかりで結局は自民党政権が米政府と合意した計画に戻るような不始末になって内閣を放り出した▼後継の管首相は「県外」「国外」などの奇怪な考えはないようで「県内移設」だが、これも沖縄知事選が終わってからの決定なので今のところどうなるのかはよくわからない。恐らく、多少の変更があるにしても、名護市辺野古に移すの日米合意の基本に従うのだろうが、所謂―新聞やマスコミが大騒ぎする「沖縄県民の声」の真相を見極める仕事も忘れないで欲しい▼沖縄の新聞もだが、日本の全国紙の多くも「基地反対」「反米」の記事ばかり目立つが、現地の人々はかなり冷静に見ているし、これは、週刊新潮も先頃詳しく報道していた。移転するとされる辺野古市民らの多くは「普天間の移転に賛成」の立場ながらイデオロギーに捕らわれた反対派の攻撃があるので「賛成」と声を大きくできない。どうも、このあたりが真相と見てよさそうだ▼辺野古で普天間代替施設に関する責任者は「反対はほんの数人で住民の80%は賛成している」と語る。こんな話は月刊誌にも掲載されているのだから―政府や防衛省が知らない筈がない。従って多くの新聞が、左翼分子の言い分だけを報じるエセ記事なのであり、もっと真実の報道をも政府の大切な業務と考えたい。(遯)