衛生環境で遅れ目立つ=半数家屋に下水道網なく=普及率の地域差も明らか
ニッケイ新聞 2010年8月25日付け
2008年にブラジル地理統計院(IBGE)が実施した調査によれば、全伯の下水道網整備は2000年以降ほとんど進んでおらず、下水道網につながっていない家屋はいまだ全体の56%に及ぶ。21日付伯字紙面で、衛生環境の整備が今一度大きく問われた。
下水道網が設置されている市町村は全体の55%。00年に下水道網が設置されていた市町村52%と比較すると、8年間でわずか194市の増加しか見られず、その整備が遅れていることが明らかとなった。
また、下水道網を備えているということが、下水処理作業を行っていることを示す訳ではない。下水処理システムを備えている市町村になると、全国平均は28%(南東部では48%)。下水処理システムの不備により下水から川へ直接に排出される家庭排水などは、約80大都市分を合計すると1日に60億リットルにもなるという。
こういった下水道網普及の実態は地域によっても大きく異なってくる。半数以上の市町村で下水道網を持つのは、86・3%のブラジリア連邦直轄区と82・1%のサンパウロ州、68・9%のミナス州のみ。49・2%のリオ州と46・3%のパラナ州が全国平均の44%を上回ったが、その他の州は35%以下を記録した。
並行して調査が実施されたのが、ゴミの分別回収率。分別回収作業が行われている市町村は、1989年度調査では58だったが、08年は全伯の5564市町村中、994となった。
内訳は北部21、北東部80、中央西部31、南東部408、南部454地域。その割合は、南東部と南部がそれぞれ32・4%、46%と他の地域よりも高く、下水道網普及率と類似した地域分布となっている。
ただし、実際には全国の半数の市町村で、いまだにゴミの不法投棄が行われている。地域によっては、下水道網設備や分別回収のリサイクルどころか、ゴミの収集がない、または1週間に1度といった、厳しい現状も挙げられている。