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Xマス商戦の行方を占う=工業や輸入業は好調予想

ニッケイ新聞 2010年9月2日付け

 8月15日付と9月1日付エスタード紙が、今年のクリスマス(ナタール)商戦は昨年以上の販売見込みである事を裏付けする記事を掲載した。
 国際的な金融危機からの回復が既に始まり、08年比14%増を記録した09年との比較のため、昨年の様な大きな伸びは見込めないが、それでも、コンサルタントのMBアソシアドスが09年実績を5・5%上回る980億レアルの売上を見込むなど、全体的に強気の予想だ。
 8月15日付エスタード紙によれば、原材料を輸入に頼る工業や商業関係者の中には、昨年実績の60%増の注文を出したところもあるといい、所得向上やクレジット増額などを背景とした消費熱はまだ拡大との見込みが一般的な様だ。国外への注文が増えた品も、衣類や家電、電子機器、自動車、バイク、建築資材など多岐にわたり、消費が全般的に拡大との見方を反映している。
 一方、1日付エスタード紙によれば、工業界1173企業の57・1%は8月からの6カ月間の事業が前年同期比で改善すると考えている。
 8月からの6カ月の事業改善予想は、クリスマス商戦が好調との見方を裏付けするもので、前年同期の業績維持の予想も39・9%だった。
 また、8~10月の雇用についても、解雇予定は9・2%のみで、新規雇用予定は30・6%。09年8月の調査での解雇予定16・2%、新規雇用予定23・6%と比べ、好調を期待している事が明らかだ。
 今後3カ月は増産予定という企業は、09年の44・7%とほぼ同じ43・7%。商品在庫正常化を受け、8月の施設稼働率は7月の85・1%から84・9%に低下したが、8月の工業界の信頼感指数は金融危機前の114・2ポイントとほぼ同じ112・9ポイントを記録している。