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東西南北

ニッケイ新聞 2010年9月2日付け

 8月にサンパウロ市で降った雨は0・4ミリで、例年の平均降水量の1・2%にしか過ぎず、1943年に観測を開始して以来、最も乾燥した年だったという。大気中の湿度が30%を割る日が12日も続いたのは、やはり雨が降らなかった07年8月の2日をはるかに上回るもので、湿度の最低記録10%を記録した09年の4日をも上回った。大気の乾燥状態は少なくとも週末までは続くと見られ、降雨予想は12日前後。のどがやられた、目が痒い、鼻血が出たなどの声がそこここから聞こえてくる…。
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 1891年4月創刊の新聞「ジョルナル・ド・ブラジル」が8月31日付をもって廃刊となり、今後はインターネット版のみとなる。給与遅配など、負債額が3千万レアルに上る状態での新聞発刊継続が困難となったもので、編集やマーケティング、経営部門などの従業員150人が、「国内初の100%デジタル化新聞」の名の下で報道活動を継続する。紙の新聞発行が若干増えたとも伝えられるブラジルだが、デジタル化の波と日本語が読める人の減少に直面する邦字紙には身につまされなくもない出来事。
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 連邦直轄区で起きた民主党(DEM)メンサロン事件で、事件の発端となった人物とされていたキリスト教社会党(PSC)のジョアキン・ロリス氏が、選挙裁判所から知事選出馬資格停止の判決を受けた。DEMメンサロン事件は今を遡る事10年のロリス政権時代から始まったものだったとの報告書が直轄区議会審議委員会で承認されたのは8月25日の事だが、同氏の出馬資格停止は31日の決定。進歩党(PP)パウロ・マルフ氏同様、ロリス氏は選挙高等裁に控訴の予定で、選挙活動はこれまで通り継続との意向表明済み。