チャイルドシート義務化＝すでに規則の変更を予定

ニッケイ新聞　２０１０年９月３日付け

　１日より、自動車でのチャイルドシート使用が義務化され、罰金徴収も始まったが、チャイルドシート使用の際に自動車の仕様上の問題があるとして、国家交通審議会（Ｃｏｎｔｒａｎ）が、規則改正を行う意向を示している。２日付エスタード紙が報じた。
　規則では０～１歳児に乳児用チャイルドシート、１～４歳児に幼児用チャイルドシート、４～７歳半までの児童には「ブースター」と呼ばれる学児童のチャイルドシートを後部座席に着用することが義務付けられた。１０歳までの児童は、後部座席で一般のシートベルトを着用するよう規定された。
　しかし、懸念されているのは、１９９８年より前に製造された自動車では、後部座席に、肩の上から腹部を固定する３点を結ぶタイプのシートベルトではなく、腹部のみを固定する２点を結ぶシートベルトしか設置されていないこと。
　多くのチャイルドシートは３点タイプのシートベルトに対応して作られているため、２点タイプのシートベルトでは、チャイルドシートを装着した場合に安定性が低く、逆に危険性だとの指摘が挙がる。２点タイプのシートベルト用のチャイルドシートも生産されていたものの、企業の生産中止により需要を満たせない状態になっているという。
　それを踏まえて提案された変更項目では、１９９８年より前に製造され、後部座席に３点タイプのシートベルトがない車の場合、前部座席でのチャイルドシートの着用を認め、４～７歳半までの児童ではチャイルドシート適用の義務をはずすとしている。