ニッケイ新聞 2010年9月4日付け
福岡県人ブラジル移住100周年並びにブラジル福岡県人会創立80周年、誠におめでとうございます。
1910年、移民船「旅順丸」に乗って最初の福岡県人である21家族79人がブラジルの地に移住されました。以来、ブラジルには、多くの福岡県人が海を渡り、戦前・戦後を通じて2万5381名が移住されています。これは全国47都道府県の中でも3番目に多い人数であり、ブラジルは福岡県にとって最大の移住先であります。
また、今年は、ブラジル福岡県人会創立80周年でもあります。ブラジル福岡県人会は、皆様の心のよりどころとなり、またブラジルと故郷福岡とを繋ぐ窓口として、大きな役割を果たしてこられました。
世界に海外福岡県人会は21ありますが、ブラジル福岡県人会は、最も大きな県人会です。運動会の開催や、青年部太鼓クラブによる日本の伝統文化継承、機関誌「玄海」の発行など、会員相互の親睦と交流の推進に精力的に取り組んでおられます。
また、遠く離れた故郷のために、昨年7月福岡県に大きな被害をもたらした「中国・九州北部豪雨」水害に対し、見舞金を贈呈いただきました。
移住者とその子孫の皆様を支えるとともに、郷土福岡県への思いをいつまでも大切にしておられる南アゴスチンニョ俊男会長はじめ、ブラジル福岡県人会の皆様の御尽力に対し、心から感謝申し上げます。
ブラジル福岡県人会は、「福岡県移住者子弟留学事業」や、「海外福岡県人会子弟招へい事業」に積極的に参加しておれられます。これらの事業を通じて、ブラジル福岡県人会から、205名の留学生、34名の子弟・引率者が福岡に来られました。
今後も海外福岡県人会を応援してまいりますので県人会活動の活性化のため、福岡県の取組みを大いに活かしていただきますようお願いいたします。
福岡県は、大きな可能性を持つブラジルとの関係を深め、ブラジルの互いの発展につなげていきたいと考えています。ブラジル福岡県人会の皆様が、懸け橋として、今後も大いに活躍されますことを期待しています。
福岡県人ブラジル移民百周年並びにブラジル福岡県人会創立80周年を契機として、県人会活動が一層活発になり、福岡県とブラジルの友好親善が大いに深まりますことを祈念いたします。