ニッケイ新聞 2010年9月4日付け
国際盆栽展の中でも日本館の内部には、日高治さんが愛育する60年の黒松や25年の紅葉などの名品も展示された。植物は放っておけば勝手に成長するが、その年月でも件の紅葉の幹は20センチていどの長さしかない。「そのままの形で維持するのが難しい」と日高さん。かつてサントアンドレーにあった日本荘の三好綱一さんの仲間が集まって作品展示する盆栽愛好グループがあったが、協会まではなかったとか。「日本人は年寄りの道楽と思っているが、ガイジンはアルチだと考えているから、むしろ愛好者が多い」と日高さん。「僕はポ語がからっきしダメだし、メストレとか言われても尻がこそばい」と笑った。
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46回を数えるむつみ幼稚園の慈善バザー。同園には現在、4カ月から6歳まで、駐在員の子弟も含み120人ほどの園児が通う。来社した園長の由永サニーさんも同園の卒業生だ。当時校舎はアクリマソンにあり、その頃は300人が通っていたという。長い職員では20年以上。かつての園児が子供たちを教えていることは歴史を感じさせる。「自分にとって楽しい思い出だったように、子供たちにも幼稚園を楽しみにしてもらいたい」と由永さん。
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先日の耳欄で、東京のブラジル領事館で観光ビザ申請の必要書類が変更された件を伝えたが、今度は名古屋総領事館の管轄地域でも観光ビザの必要書類が変更されるようだ。変更後は、現地での滞在維持を保証する書類として、「銀行から出された預金残高証明書(1カ月以内)」または「クレジットカード会社発行の利用明細書(1カ月以内)」または「過去1カ月間の通帳コピー」のいずれかの提出が必要となる。一方で住民票の提出は不要。その他の書類はこれまで通り。今月15日の申請分から適用となる。