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ソロカバ=トヨタ効果で発展期待=工場周辺の工業団地化も

ニッケイ新聞 2010年9月9日付け

 8日にトヨタ自動車(株)の新工場起工式が行われたサンパウロ州ソロカバ市では、町の発展に向け、大きな期待を抱いて起工式を待っていると7日付エスタード紙が報じた。
 10億レアルを投じる新工場の起工式は、同社副社長の新美篤志氏やアウベルト・ゴールドマンサンパウロ州知事も出席して行われる予定。部品工場など、関連企業12社の同時進出も決まったソロカバ市では、トヨタ工場の従業員1500人以外にも、5千人相当の新規雇用などの経済効果に期待がかかる。
 同社工場での自動車製造は2012年から年産7万台を目標に開始される予定で、将来的には年産40万台への拡張も計画されている。
 市役所や州政府は、トヨタや関連企業の工場が建設される市北部を、研究所や大学の出張施設を含む工業団地的な地域にしたいとの構想も持っており、同市カステロ・ブランコ道沿いの景観は大きく変わりそうだ。
 今年3月に10億レアルをかけた新工場での操業を開始したケース・ニュー・ホランド社など、工業関連企業の進出が進む同市には、ここ数年だけで35億レアルもの投資が行われているという。
 トヨタ工場の建設決定以来、低所得者層が多かった同市北部にも高級コンドミニアムの建設が行われ、不動産価格は市内全域で上昇。工場から排出される廃棄物を処理するためのセンターも建設された他、ショッピングセンター2つの進出も決まっているという。
 カステロ・ブランコ道から工場までの道路の整備に州政府が8千万レアルを投じた他、市役所も市内の道路整備に1億5千万レアルを投資。12年までに1万5千人の児童を受け入れるための学校の建設など、トヨタ効果は様々な面で表れているようだ。