急速に進む少子高齢化=出生率の平均は1・9人=独身男性の数は女性上回る
ニッケイ新聞 2010年9月10日付け
9日付伯字紙面で発表されたブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(PNAD)結果によれば、昨年の出生率は1・94人。2008年からは多少の上昇をみせたが、専門家によれば依然少子化の傾向は変わらないとされ、少子高齢化の急速な動きが指摘された。こういった状況に、社会制度の充実が追いつかないという懸念もあがっている。
昨年の出生率は女性1人あたり1・94人。01年の2・33人から08年の1・89人まで減少が続いた後、9年間で初めての上昇となった。
しかし、IBGEのエドゥアルド・ヌーネス院長によれば、60年代に6人だった出生率は70年代以降ずっと下降を続けており、今回の多少の上昇もその傾向に歯止めをかけるものではないという。2000年代の平均は1・9人となっており、この水準はフランスに並び、アメリカの数値を下回っている。
04年には人口全体の46・3%だった24歳以下の層が、09年の調査では41・6%にと急激に減少しているのが注目される一方、09年の60歳以上の高齢者層は前年比0・2%上昇の11・3%で、その差は確実に縮まりつつある。
ヌーネス院長は「こういったブラジルの少子高齢化の流れは、ヨーロッパ大陸のそれに比べ急速に進んでいる。ヨーロッパでは1世紀かけて起こったものが、ブラジルでは半世紀のうちに進行している」と指摘する。
一方、結婚適齢期の人口における既婚者は45・8%で、離婚者や未亡人を除いた独身者(未婚者)は42・8%となる。結婚適齢期の独身者は6228万5千人で男性が3194万人、女性が3034万5千人。出生時の男児の割合は女児より多いのが普通だが、結婚適齢期の独身男性の数は21州において、適齢期で独身の女性の数を上回っている。
独身女性100人に対する独身男性の数はサンタカタリーナ州が122人と一番多く、その後にトカンチンス(118)、マット・グロッソ(114)、エスピリト・サント(112)と続く。
逆に、独身男性の数が独身女性の数を下回ったのは、ブラジリア(90)のほか、ピアウイー(96)、ペルナンブッコ(97)、ロライマ(98)、セアラー(99)など北部、北東部の州となった。国内平均は、105人。